抱っこ紐のバックル外し問題について(3)
前回の続きです。
対策2:カバーを付ける
100円ショップ等で売られている、手荷物の食い込みを防止するカバーを取り付けるアイデアも紹介されていました。
100円で買えるというのがお手頃でいいですね。誰でも簡単に用意することができます。
アイデア自体は「バックルを何かで隠してしまえば外されにくいはず」という発想が主軸になっているものになるかと思います。
同様のアイデアはネット上でも「バックルにマジックテープを巻いておこう」とか、「布でカバーをしておこう」といった形で散見されました。
実際、ハンドメイド通販サイトなどでも、かわいい布で作られたカバーなどが販売されていました。
確かに、カバーによってバックルが見えづらく、どこにあるかわかりづらくなれば、外されにくくなるだろうという発想には一理あると思います。
ですが、これもまた完全な解決策とは言えず、装着時の問題点も、安全上の問題点も、両方残されていると思います。
問題点その1【やっぱり一人では着けづらい】
輪ゴムの例と同じく、やはり一人ではカバーは装着しづらいかもしれません。
私も100均のカバーで実験してみたのですが、結構手間取ってしまいました。
実験に使ったのはスナップボタン式カバーでしたが、そのスナップボタンを手探りで留めるのに苦労しました。
もちろん、慣れればもっと簡単に着脱できるのでしょうけど、それもまた問題です。
慣れるのが早いとか遅いとかは関係無く、「いずれ簡単に着脱できる」こと自体が問題なのです。
簡単に着脱できるということは、前回のブログでも書いた通り、犯人もまた簡単に着脱可能かもしれない危険があるということですね。
「カバーを外されたらさすがにすぐ気付くはずだから大丈夫」という意見もあるかもしれませんが、何事も絶対とは言い切れないし、自分を過信するのもまた危険です。
例えばスナップボタン式カバーを、一気にパチパチッ!と引っ張られて外されて、一瞬でバックルをカチリ!と握られてしまったら…
と考えると、やはりこのアイデアにも問題が残されているように思います。
問題点その2【結局外される可能性がある】
どんなカバーを付けていたとしても、もしそのカバーの上から乱暴にバックルを握られてしまったら、外されてしまう危険があるのではと思います。
カバーのスナップボタン等を外されてしまう危険性より、カバーの構造など無視してバックル周辺を乱暴に掴まれてしまう危険性のほうが高いと思うのです。
バックル外しの犯人が、律義に親指と人差し指で綺麗にカバーを外そうとしたり、そのあとで露出したバックルをこれまた綺麗に外そうとしてくるとは限りません。
犯人からしてみれば、相手に害を与えられれば方法はなんでもいいわけですからね。
もし男性の大きな手で、乱暴に、バックル周辺の広範囲を、カバーごと強く握られてしまったら…
一瞬でバックルが外されてしまう危険性が、やはり残ってしまうのではと思うのです。
まあ、「バックルを外されにくくする」という点では、バックルが見えづらくなるぶんだけの効果はあるかと思いますが、でもそれなら「そもそも外れないようにする」という視点も必要なのかなあと感じました。
とはいえもし本当に誰にも外れない構造にしてしまったら、ママさんが抱っこ紐を脱げなくなってしまうので、それもなんだか違いますね。
かといってママさんだけが外せて、第三者は外せないように、例えば鍵付きにする、という案も、装着難易度と開発難易度が高く、非現実的なように思います。
となると最終的には、「バックルが外されても大丈夫なようにする」という視点が必要になってくるのかなあ…というのが現在の感想です。
ともあれ、ママさん一人での着けづらさに加え、カバーの防御力にも疑問が残る状態である以上、この案もまたイマイチである…という結論に至りました。
従って、その点を今後の課題に加えたいと思います。
【つばめ東京momの新商品開発課題】
・バックルが外されても安全を維持できること。
抱っこ紐のバックル外し問題について(4)へ続きます。
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