抱っこ紐のバックル外し問題について(6)
前回の続きです。
対策5:クロス装着する
主にエルゴを使っているママさんのお話になるかと思いますが、抱っこ紐の肩ストラップはクロス装着することができます。
クロス装着すれば、背中側のバックルは使用せず、バックル外し問題は一気に解決することになりますね。
この方法は、現在出回っている数々の対策の中で最も効果が高く、唯一根本的な解決策となりうるものだと思います。
私もエルゴユーザーなので実践してみましたが、今のところこの方法だけが、犯人に対して完璧なセキュリティ効果があると実感できました。
しかし、この方法にもやはり問題点がありました。
例によってそれを洗い出し、つばめ東京momとしての課題を明確にしていきたいと思います。
問題点その1【装着が面倒】
やってみるとわかりますが、これ、かなり面倒です。
まず抱っこ紐の肩ストラップの先端を、左右共に本体から分離しておきます。
それから赤ちゃんを抱き入れ、片手で赤ちゃんを押さえ、胸にホールドします。
もう片方の手で肩ストラップを持ち、自分の背中越しに逆サイドの腰のあたりへ先端が来るように、ぶんっ!と振ります。
赤ちゃんを押さえる手を入れ替えて、空いた手で肩ストラップの先端を背後から手前に持ってきます。
反対側の手では、赤ちゃんを押さえながらバックルのメス側を持ちます。
そうしてバックルをカチリ!と嵌めます。
この動きを左右の肩ストラップで2回行います。これが本当に面倒なのです。
私の個人的な意見ですが、オムツ交換、授乳、自分のトイレなど、抱き下ろしのたびにこの動きをしなければならないのはちょっとしんどいなあと思いました。
とはいえ、街ゆくママさんたちの中にもクロス装着されてる方がほとんどいない事実を見る限り、皆様同じようにクロス装着を手間に感じているのではないでしょうか?
前のブログでも書いたように、私は抱っこ紐ユーザーのママさんをざっと200人は観察してきましたが、クロス装着していたママさんは5%もいませんでした。
忙しいママさんたちにとって、このひと苦労は大問題だと言っても過言ではない気がします。
問題点その2【品番が限定されてしまう】
そもそも、エルゴベビー以外のメーカー品では、パラレル装着しかできないものもたくさんあります。
その場合、「クロス装着」を唯一の根本的防御策としてしまったら、それができないメーカーの抱っこ紐をお使いの方は、この問題から置き去りにされてしまいます。
それではいけません。より多くのママさんと赤ちゃんを守れる解決策が必要なのです。
抱っこ紐外し対策のために、クロス装着できる抱っこ紐を新たに購入せよ、というのも乱暴な話ですので、求めるべき道は、できるだけメーカーや品番を問わない防御策だと思います。
問題点その3【装着時に赤ちゃんが危険】
個人的には、装着時に赤ちゃんを片手ホールドする必要がある点も、問題であると感じました。
片手ホールドぐらいで何を大袈裟な…と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、でもよく考えてみてください。
一日に何回赤ちゃんを抱きあげ、抱っこ紐を装着し、それが一か月だと何回、一年だと何回になるか計算してみると、100回や200回じゃとても足りない回数になると思います。
自分は1回たりともミスをしない、絶対に落とさない!と自信を持つこともまた、物理的にも考え方的にも危険なのではと私は思います。
子供を抱き上げる状況は、あらゆるシーンで発生します。
朝でも夜でも、屋内でも屋外でも。そしてその状況がいつも安全であるとは限りません。
雨でぬかるんでいる時も、足元が滑りやすい時も、寒くて手がかじかんでいる時も、背中がかゆい時も、寝起きで力が入らない時だってあります。
我が子をうっかりミスや落下事故から防ぐためにも、私と夫は子供を空中パスすることさえ、必要最低限の機会に絞り、できるだけ避けるようにしています。
育児書でも、パパと抱っこ係を交代する時などは、一旦座ったり、ベビーカーを中継したり、一旦落ち着いて安全な状態を作ることによって、落下防止に努めるよう推奨されていました。
それと同様に、ワンオペでの片手ホールドも、落下防止の観点からはやはり避けたい体勢であると感じました。
【つばめ東京momの新商品開発課題】
・装着時に赤ちゃんに危険が無いこと。
「装着が容易であること」や「新たな購入品が不要であること」は既に課題として出ているので、今回新たに明確化した課題はこれです。
そして、ひとまず問題点の洗い出しと課題の明確化はここまでとします。
余談ですが、ネット上ではその他の対策として「そもそも背中にバックルが無いタイプの抱っこ紐を使えばいいじゃん」という意見も出ていました。
ただ、これを安全対策として日本中のママさんすべてに実施せよと投げかけるのは些か乱暴ですので、こうした雑な意見に関しては無視しました。
これから赤ちゃんが産まれるプレママさんなら、最初から背中がクロスタイプのものを選択購入することも可能ですが、既にエルゴベビー等の抱っこ紐を使用中のママさんたちに、買い替えを提案するのは非現実的です。
従ってつばめ東京momとしては、その点も包括した現実的な問題解決策の提案、あるいは対策アイテムの開発などができればと考えています。
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